常識は簡単には変わらない
常識は簡単には覆らないですね。
みんなが信じているから常識になっている。
先日施術を受けに来られた方にあれこれ説明している際に、腰痛の話になった。
そこで、
「椎間板ヘルニアはほとんどの場合、腰痛とは無関係」
と言う話をしたら、驚かれました。
1995年の時点で、腰痛の人も腰痛じゃない人も、椎間板ヘルニアの検出率はほとんど同じ、と言う論文が発表された。
つまり、画像だけを見て、どの人が腰痛で、どの人が腰痛じゃないかを言い当てることが出来ないと分かったのです。
一時期はテレビでも、椎間板ヘルニアは腰痛の原因ではなかったなどと流れることもありました。
しかし、今はそのような情報は流れなくなりました。
そしてネットの検索順位も、検閲されてコントロールされるようになりました。
「腰痛 椎間板ヘルニア」
などと検索した時、以前だったら、腰痛と椎間板ヘルニアは無関係だったというような記事も上位に上がってきていました。
ですので、情報は自分で調べて正しいかどうか判断することが出来ました。
それが今では、その手の情報が出てこない。
「腰痛 椎間板ヘルニア 無関係」
と検索して、ようやくその手の情報が出てきます。
椎間板ヘルニアは腰痛と無関係と言う情報は、なぜ広まらないのでしょうか?
私が思うに、
①何か原因を指摘しないといけない医師
②画像検査でポイントは稼ぎたい医師
③何か原因を指摘されたい患者
④ヘルニアと診断されると、腰痛を認められた気持ちになる患者
と言う具合に、相互にメリットが一致してしまっているせいだと思います。
手術は最大のプラシーボと呼ばれています。
手術と言う儀式で、治りましたの洗脳をするわけです。
そして、その後リハビリで筋肉のケアも出来るわけです。
本当は効果が無いって、知っているのか。
専門医ほど、過ちを認めることは難しいのかもしれない。
その道何十年とかになると、今までのやり方を否定するのは、自分の人生の否定のようなもの。
無駄な手術だとは思いたくないのだろうな。
専門医がそう信じている。
多くの医師も当然信じている。
多くの市民も疑うことなく、周知されている。
医師が発信しても、なかなか覆らない。
腰痛という、とてもメジャーな症状の、「椎間板ヘルニアが腰痛とほぼ無関係」というシンプルな情報さえ広まらない。
今でも、医学部では腰痛の原因として、椎間板ヘルニアが関係していると教えている。
そして、腰痛の専門医は、椎間板ヘルニアは手術が必要だと喧伝している。
専門医は手術をするのが仕事だから、手術が不必要であることを広めるわけがない。
その結果、専門医が言うのだから間違いないという常識が作られるのです。
私が手首の痛みについて、発信しても同じなんですよね。
手外科の専門医は手術をするのが仕事なのだから、手術が必要ないという情報を広めるわけがない。
私のページを見て、信じた人がチラホラ受けに来て、効果を感じるのが、せいぜいなのでしょうか。
実際の腰痛を克服するには、考え方とかライフスタイルという評価のしにくい部分に手をいれないといけない。
だから、簡単には腰痛は減らせないかもしれない。
でも、もうほとんど関係がないと分かった、椎間板ヘルニアと腰痛の関係は周知されてもいいと思う。
気にしなくてもいいことを気にしているだけ、損するのは患者さんなのです。