うつ病のうつ症状を取り除いたら
うつ病という病気があります。
私が子供の頃にはあまり聞かなかったけど、働き始めた頃くらいからよく聞くようになりました。
2000年頃からでしょうか。
心の風邪みたいに言っているCMも以前はありました。
今もあるのでしょうか?
このうつ病、心と体のどちらにも影響を及ぼすことが分かっています。
心が沈みがちとか、自殺念慮とか、睡眠障害、めまい、ふらつき、食欲不振など。
色んな症状が出る場合、自律神経失調症と言われることもあります。
自分で調整できないものは、すべて自律神経が調整してくれているので、自律神経の問題なのです。
自律神経は、環境と心と体の調和をしてくれているのです。
身体の症状が出ることによって、医療機関に掛かる人もいることでしょう。
このうつ病の、症状だけスパッと取ってしまえば、どうなるのでしょうか?
どうなるのでしょうか?と言われても何を問われているか分からない人もいるかもしれません。
ズバリ聞くと、症状を取ることがその人の幸せになるか?ということです。
体調は問題なくなれば、幸せになれるか?
多くの場合なれないと思います。
それは、症状が体の問題ではなく、生き方の問題の結果、現れていると私は考えるからです。
仕事場の人間関係、重責、プレッシャー、そういう問題が本人に仕事を行かなくさせる理由を与えていると考えるからです。
想像してみてください。
楽しいと感じられない仕事内容、収入に見合わない仕事の責任、四面楚歌と言えるほどの人間関係の悪化。
そのような状態になっていれば、誰でも体調不良が現れても不思議はありません。
うつになる人はまじめな人が多いと言われています。
真面目な人ほど、嫌ですと言えずに問題を抱え込みやすくなります。
他の人が適当にこなすものを、どうにかしようとしてしまいます。
性格と環境によって追い込まれているのに、本人はまだまだ頑張ろうとしている。
大丈夫?と誰かが聞いても、大丈夫と答えてしまうこの人を、誰が救うことが出来るのでしょうか?
本人がギブアップしない限り、誰も助けてくれないのです。
本人にギブアップを促すために、症状があらわれていると私は考えています。
そのギブアップが、退職という形になるのか、それとも、Noと言う勇気として表れるのかは分かりません。
何かが変わらないと、危険なのです。
うつ病の症状だけ取ってしまったら、本人はギブアップを言うきっかけも失ってしまいます。
ここではうつ病を取り上げましたが、その他の病気も同じです。
本人が無理をしているのに気付いていなければ、身体が故障したり、不調を起こしたりして本人に変革を起こさせようとするのです。
風邪一つとってもそうです。
疲れがたまっていて、ようやくひと段落ついたというタイミングはとても風邪をひきやすくなります。
気が緩んでいるから風邪をひくのではなく、気を張りっぱなしだったから、ちょっと緩んだ隙に風邪をひくのです。
サラリーマンの時、退職を決めていた年の冬、インフルエンザにかかりました。
仕事を休みたいと思いながらも、休めないとき、インフルエンザに罹ったことで一週間休むことが出来ました。
自分がいないと、大変なことになると思っていたのに、自分が休んでもなんとかなるのです。
自分がやらないと大変なことになると思って、みんな無理をしているのです。
自己重要感とも関わってくるんだろうけど、自分がいなくてもなんとかなるのです。
だから、自分を犠牲にしすぎちゃいけない。
病気やケガはそれを教えてくれる。
だから、義務感から頑張るのをやめて、楽しいから、好きだから頑張ればいいのです。
好きになれない仕事なら、無理してやる必要もない。
みんな人の為に自分を犠牲にしすぎている。
人の為に自分が犠牲になっていると思っていたのに、実は周りの人は「それやらなくていいのに」と思っているかもしれません。
勝手に苦しんで、勝手に報われないと思ってたり。
適材適所という言葉があるように、人には向き不向きがある。
自分が苦労してやってるその仕事、本当はもっと得意で簡単に出来て好きだと思っている人がいるかもしれない。
無理なものは無理と言わないと、他人は気付かない。
本人すら気付かないんだから、身体が教えてくれる。
気付いて変わり始めたら、身体も変わってくれたりする。
何でもかんでも、身体の問題にしてはいけない。
何でもかんでも、自律神経の問題にしてはいけない。
整体は、レフェリーのような仕事なのかもしれない。