するとされるは違う
筋肉の動きを説明するうえで大事なポイントがある。
自ら動くのと、動かされるのは違うという事。
自分の運転する車に乗っていて、前の車に追突する。
と言うのは自分の運転操作のミスで起こること。
自分で車に乗っていて、後ろから追突されて、はずみで前の車に追突する。
これは追突するというより、追突させられるが正しい。
自ら動いているのと、他動的に動かされるのは違うのです。
同様に手首を反らすというのと、手首が反らされるのは違う。
手首を反らすというのは、自らの筋肉が縮むことで、手首を反らすのです。
手首が反らされるというのは、自らの筋肉には力が入っていない状態で、他動的に手首をそらされるのです。
こういうことは、ケアをするうえで大事なポイントになる。
この理屈は、筋肉は縮む力はあるけど、伸びる力はないというのと同じ。
筋肉は、力を入れると縮めることが出来る。
でも筋肉単体では、力を抜くことは出来ても、伸びることは出来ないのです。
筋肉を伸ばすのは、拮抗筋を縮めるか、他動的にストレッチを加えて伸ばすかしか出来ないのです。
これが理解できると、筋肉の効かせ方も幅が広がるのです。
力が入っているのと抜けているのは効き方が違う。
無意識で力が入ってしまう人は、抜く練習が必要になる。
上手く抜けた時と、入っているときの違いをまずは理解しないといけない。
こういう地道なことの積み重ねが、痛みの解消への一歩を歩むことなのです。