恐怖は伝染する
先日、恐怖は伝染するんだなぁってしみじみ思わされた現象がありました。
バドミントンのサークルにまだ二歳にならないくらいの、小さいお子さんを連れてきているお母さんがいました。
帰り際の体育館の玄関に、ゴキブリが現れました。
お母さんがゴキブリの存在に気付いて、すごく怖そうに声をあげて逃げてたら、その小さい女の子も、ゴキブリを見てもいないのにすごく怯えてしまっていました。
お母さんが悲鳴を上げて逃げたから、訳も分からず必死に泣きそうな顔でお母さんのところに駆け寄る。
恐怖心って、伝染するんだなぁって思いました。
小さい子供って、無垢な赤ちゃんの頃は恐怖心はないですよね。
なんでも口に入れるから、注意が必要なくらい。
昔のお母さんって逞しいから、ゴキブリとか、素手で叩き潰してましたよね。
私の母親は、スリッパを片手に叩き潰してましたが、私の祖母は素手だった気がします。
もしお母さんが、素手でゴキブリを退治していたら、子供もゴキブリを怖がらないんじゃないかなと。
でも、うちの母が素手でつぶさないくらいだから、どこかで価値観が変わっていったんでしょうね。
怖くないものでも、みんなが怖がっていたら、怖いものだと思ってしまう。
怖いものでも、みんなが怖がっていなかったら、怖いものだと思わなくなってしまう。
電車の中で誰かが、「暴れてるやつがいる。」って言いながら後ろの車両から前の車両に逃げていけば、おそらく何人かが前の車両に逃げはじめ、つられて他の人も逃げていくでしょう。
恐怖の対象を見ていなくても、みんなが逃げたら同じようにして逃げる。
恐怖心って伝染するんですね。
私はあまのじゃくなところがあるので、みんなが逃げる時、逃げないでいようとしたりして、早々に犠牲になるタイプかもしれません。
恐怖心ってすごく利用されているんですよね。
堤未果のショック・ドクトリン
って言う書籍が話題になってました。
まだ私は読んでいないのですが、何かの危機的状況が起こると、それを利用して悪いことをする人がいるのです。
そして、もっとひどい話だと、何かをするために何かの問題を起こすということも起きる。
マッチポンプと言うものがあるのです。
メディアなどで恐怖心を煽っているときは、私は何か目的があるのだろうなと思っています。
人は恐怖心を感じるもので、恐怖心は命を守るために大事な感情でもあります。
でも、恐怖心を感じなくていいのに、感じさせられているということにも気付くといいと思うのです。
人を動かすには、快楽への欲と、恐怖心を利用するといいというのです。
だから、利用されるのが嫌だから、私は疑うのです。
思想は自由ですからね。
そして、恐怖心は全体主義に導くために利用されがちです。
恐怖心で群集をコントロールして、個を叩く。
気が付いたら個が失われ、奪われていく。
差別と区別がごちゃごちゃにされて、国が破壊されていく。
冷静に判断する頭を持ちましょう。