TFCC損傷のテーピング
こんにちは、手首の専門家島本です。
のっけから言うのもどうかと思いますが、私は基本的にはテーピングはお勧めしてはいません。
治す為にはテーピングは必要ないからです。
ただ、手首の痛みが強いけど、大事な大会があるから、少しでも痛みを軽くしてスポーツをしたい!という方にはテーピングをお勧めします。
ただし、あくまでもその場しのぎであることを、ご理解ください。
テーピングの仕方もネット上には沢山掲載されていますね。
そして、そのほとんどのものが手首の動きを制限しようとするものです。
その為、手首の出っ張った骨の上まで巻いて、手首が動きにくいようにされています。
でもこれスポーツする人にとってはあまり意味が無いように思います。
手首が固定されているとパフォーマンスの発揮が難しくなりますし、結果的に動かしているうちに緩んできて手首が動くようになってたり。
ですので、私は動きを制限するのではなく、痛みを抑えるやり方を提案します。
写真つきで解説していきますので、参考にしてみてください。
写真はクリックすると大きくなります。
まず巻く場所ですが、手首のでっぱりの下に巻きます。
多くのTFCC損傷用のテーピングでは、でっぱりのうえにも巻いていますが、おすすめは下です。
上に巻くテーピングは手首の動きを制限するためです。
私のお勧めするテーピングは動きは制限せずに、痛みを抑制する目的で巻きます。
次に巻き始めの場所ですが、分かりやすく小指側の骨側から巻いていきます。
この写真では養生テープでやっていますが、テーピング用のテープを使ってください。
この際のテープは、
①伸び縮みしない
②幅が広くない
が適切と思われます。
このテーピングの目的は腱を押さえつけることにあります。
ですので、伸び縮みのあるテープだと押さえが効きません。
また幅が広いと押さえる圧が分散してしまうので、効きが弱くなりがちです。
2センチくらいのものが適切ではないかと思います。
巻くときは、巻いている側の手を軽く握るくらいで巻くのもポイントです。
巻き終わりはこんな感じになります。
ぐるぐると2~3周巻いたら終わりです。
巻き終わった後に手のひらをグーパーしてみてください。
手を開くときにテーピングのところが少し窮屈に感じるくらいが良いと思います。
巻きが強すぎると血の巡りが悪くなりますし、弱すぎると効き目が無くなります。
ちょうどいい頃合いを見つけてもらうといいと思います。
どうでしょうか?
巻いた状態で手首を動かすと多少痛みが和らいだ感じがしませんか?
筋肉を押さえてやると痛みが軽くなるので、テープによって押さえてもらっている状態です。
くどいようですが、これはあくまでもその場しのぎの対応ですので、長期間巻くことの影響は分かりません。
ひと月くらいは問題ないと思いますが、それ以上はお勧めしません。
本来は筋肉を作りかえてやらないと治りませんから。
その場しのぎのテーピングを続けるうちに、巻かれた状態に慣れてしまって、痛みが抑えられなくなってくるということも考えられます。
手首の小指側の痛みと言っても色々なパターンがありますので、これでは効果の出ない人もいます。
ただ、テーピングを試すのであれば、このやり方が一番理にかなっていると思います。
やってみた感想などコメントに頂けると参考になります。
テーピングはその場しのぎですが、施術を受けて、自己ケアもしながら続ければ完治も見込める症状です。
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