遠方からの方への施術の苦悩
先週来られた方は東海エリアからでした。
決して近所とは言えないところから、勇気を出してきていただいたのです。
その日私は病み上がりというか、病み上がりかけで、その上珍しく予約が割と詰まった日でした。
バタバタしてしまいゆっくり見てあげられなかったのも、悔しいところです。
その方は、カレンダー状に症状と病院や治療院の履歴をしっかり書いて、持参してくれていました。
施術前にそんな長文を読む時間的余裕もなく、預かって後から読ませていただきました。
病院の先生から叱られていたり、ちょっとおかしな治療を受けて、より悪化させていたり。
患者さんにとって、どこが良いのか分からず、右往左往している様子が書き綴られていました。
「そんな変な治療受けに行くからそんなことになるんだ!」
って病院で叱られていたようだけど、そんな結果になることが分かってたら誰もそんなところ行かないですよ。
結果的に悪化してしまったけど、その人は良くなると信じて行ったんだから、行ったことを怒鳴るのは違うと思う。
病院の先生的には、そんなとこに行く前にうちに来て欲しかったという悲しみがあるんだとは思う。
でもだからと言って怒鳴るのはやっぱり違う。
その方は、もとの痛みは小指側だけだったのに、その後数ヶ月で、色んなところに痛みが出るようになっていました。
私としては、この痛みはここ、この痛みはここ、というように解説をすることは出来ましたが、自分でそれを対処するのはどう考えても酷なことです。
私が施術をしていても、こっちの痛みがなくなったら今度はあっちが気になるという状態でしたから。
ドクターショッピングを繰り返すうちに、どこも信じられない、相談に行くのも怖い、治療を受けるのも怖い、ってなっていくんだろうなと思いました。
私の施術だって、全員が良くなるわけじゃないし(8〜9割改善)、施術を受けてから後から余計に痛くなったと言われたこともあります。(1%もありません)
関節をひねったり異常な可動域にすることはないので、私が壊せるとしたらせいぜい筋肉に対して打ち身までです。
手首の痛みにたいして、私は私の信念を持ってやってます。
信念があるからこそ、他の先生のやってることに対して、批判的になったり時には怒りを感じることもあります。
でも他の先生のところに行った患者さんを怒鳴りつけたり説教したりはしない。
知らないんだから仕方がない。
受けてみないと良いか悪いかも分からないから。
遠方から来ていただくのはありがたい反面、その後の経過が芳しくない場合、フォローがなかなか出来ず悔しいのです。
出張施術をやめたのもそんな理由です。
もちろん遠方から来ても、ちゃんと改善して喜んでくれてる方もたくさんいます。
頻繁に来れない人はレクチャーもちゃんと受けて、理解を深めて帰っていただけたらなと思うのです。