腰痛の話
バドミントンのサークルに参加したら、ぎっくり腰で不参加になっている方がいました。
聞けば何度も繰り返しているそう。
今は私は手首の専門ですが、もともとは普通の整体師です。
腰痛なんかも施術をしていました。
腰痛も本当の原因って医学的にもはっきりしていないんですよね。
ただ、ハッキリと原因ではないと分かっていることが、周知されていないのは大問題だと思います。
何がはっきりと分かっているかと言うと、画像で見つかる背骨の異常は腰痛と因果関係がないことが大半ということ。
腰痛の患者さん100人と、腰痛になったことがない患者さん100人の腰椎の画像を見比べてみたときに、ほぼ同じ比率でヘルニアが見つかるそうです。
つまり椎間板ヘルニアが腰痛との因果関係がないということは分かっているようです。
これはその他の、分離症やすべり症、脊柱管狭窄症も同じく。
腰椎の画像を見て、どの人が腰痛でどの人が腰痛じゃないか、言い当てることは出来ないそうです。
椎間板ヘルニアに関しては冤罪事件であることが、ずいぶん昔から知られているのです。
↓以下引用2012年12月30日の記事
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日本整形外科学会と日本腰痛学会は30日までに、腰痛の発症や慢性化には心理的なストレスが関与しており、画像検査などでも原因が特定できない腰痛が大半を占めるとの診療ガイドライン(指針)をまとめた。
重篤な脊椎疾患の兆候がない限り、すべての患者に画像検査をする必要はないとしている。腰痛があればまずエックス線で骨や神経の異常がないか調べる現在の診療の在り方が変わりそうだ。
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引用終わり
これは2012年の記事です。
でも現実変わってないんですよね。
正しいことを広めたくても広めにくい現実があるんです。
腰痛になった時、病院に行って、
①問診をして、「特に問題ないから、普通に過ごしていると治る」と言って、湿布を出す病院
②レントゲンを撮ったうえで、「異常はないから、普通に過ごしてると治る」と言って湿布を出す病院
③レントゲンを撮って、「ここが椎間板が潰れて神経がやられている、これだと痛いでしょう?でもまだ手術するほどじゃないから長引くようだとまた来てね」と言って湿布を出す病院
があった場合、どの病院が一番ちゃんと見てくれたと安心しますか?
もう言うまでもなく③ですよね。対処はどこも同じです。
痛い時は何か原因らしきものを言われた方が安心するんです。
「たいしたことない」と思われるとなぜか不満な心理が発生するんです。
だから、上の①と②の病院はやぶ医者扱いされがちなんです。
①なんて画像もとってないから、収入も減るうえに悪く言われるんだからたまったもんじゃないですよね。
正しく広めたいと思っても、お医者さん個人ではどうすることも出来ないレベルなんです。
そして、腰痛はストレスが関与するとあるのですが、これも表現は難しい。
ストレスは目に見えないし、ストレスに負けてないつもりの人が腰痛になるんです。
無理している人に無理しているからもうやめてね。
がぎっくり腰のメッセージだと思ってます。私の主観です。
でも、まだやれる!もっと頑張らなきゃ!と思っている人だから、そんな人にこんなこと言っても響かないんですよね。
特に今痛くてどうにかしたい人は、とにかく
「どうにかしてくれ!」
だから、余計に
「そんなことどうでもいいから早く動けるようにしてくれ」
で終わっちゃうんですよね。
患者さん一人一人が賢くならないと、整体も医師も都合のいい方に流れてしまうんです。
少しずつはテレビなどでも、上記の情報も報道され始めてはいるので、変わっては行くと思います。
いつかは患者さんたちも知ることなんだから、施術者はいいかげんなことを言うのはやめておいた方が良いと思うんです。
背骨がズレているとかゆがんでるとか、それらも関係ないでしょう。
背骨がゆがんでいる人は、健やかなる時も病めるときも、いつもゆがんでます。
分離症の人は、健やかなる時も病めるときも、いつも分離しています。