分からないから怖い
身体の痛みで困っている人の多くは、痛くて辛いという事以上に、なんで痛いのか分からないから怖いのです。
転んで骨折をしたという場合、原因もハッキリしていて、レントゲンとかを撮れば、どこがどこが折れているかもハッキリします。
きっかけも病態もハッキリしていれば、あとは良くなるのを待つだけだから、困りはしないのです。
でも、原因もはっきりしなくて、何が起きているのかは分からないけど、痛みが続いているという時は、不安になりますよね。
表面の怪我なら、目で見て分かるから、「擦り傷か」「青あざか」と分かれば、どこでぶつけたとか覚えていなくてもそこまで不安にはなりません。
分からないから怖い。
だから病院とか行って検査してもらいたがるのです。
で、検査をしてもらって、
「特に異常はありません」
と言われて、
「なぁ~んだ異常はなかったのか~、安心した―。」
ってなる人はあまりいないですよね。
「異常がないのに、こんなに痛みがあるなんて、何か特殊な病気とか怪我をしているのだろうか?」
「何か難病とかになっていたらどうしよう」
とか余計に心配になる人の方が多いのではないでしょうか?
だから、余計な心配をさせないように、
「ん~、ここの骨がちょっと出っ張ってきているねぇ~」
「ここで炎症が起きているようですねぇ」
「関節に水が溜まっているようです」
とかなんか、そういうちょっとしたことを言って、安心させようとしたりするんですよね。
安心させるというより、原因不明にすると、不安であれこれ考えてしまうから、ちょっとしたもののせいにして、考えるのをやめさせるようなもの。
だから、ある意味正しいか、正しくないかよりも、安心するかどうかの方が大事なのかもしれない。
なぁんだ~○○か~。じゃーしょうがない。
って、素直にだまされる人の方が幸せなのかもしれない。
基本的にはほとんどの痛みは、安静にしていればそのうち治るものの方が多いから。
不安なままだと、良くなるものも良くならない。
安静にしていても良くならない場合は、ちゃんと原因を突き止めないといけないんですけどね。
でも、関節の痛みとか、身体の痛みの点で言うと、病院では解決しないことが多い。
整形外科では、構造の問題が痛みの原因だと思っているから。
筋肉が原因で痛みが出るということを知らない。
筋肉の痛みは、肉離れと筋肉痛くらいしか理解されていないのではないか。
筋肉が原因の痛みも、病院に行けば大概違う病名をつけられる。
TFCC損傷とか、半月板損傷とか。
腱板損傷とかテニス肘とかは、筋肉の一部である、腱の問題だとされている。
けど結局治し方を知らないから、安静にとしか言われないんですよね。
で、いつまで安静にするのかと言えば、痛みがなくなるまで。
でも、だいたい一か月から三か月くらい保存療法をやっても良くならなかったら、手術を勧められるか、年のせいだとか言われて、付き合っていきなさいみたいに言われる。
諦めるのはもったいないから、施術を受けてみて欲しいなと思うのです。
施術を受けて痛みがなくなるのを知るのが始めの一歩。
ケアもしながら、痛みが出なくなっていくのを実感するのが、二歩。
なかなかすっきりしない痛みも、きちんとケアをすれば改善するのを実感するのが三歩。
痛みを出したくても出せなくなれば、卒業。
痛みがどこから来ているのか分からないからみんな怖いのです。
知ってしまえば、たいして怖くない。
ただ、ケアは難しいから、プロの価値があるのです。