やる気になれば色々出来る
子供の頃、自分は何でもやれば出来ると思っていた。
手先も器用だし、勉強もたいして努力しなくてもある程度出来たし、スポーツも万能だった。
だけど、一番の問題はやる気になるかどうか。
フルマラソンを走るのは、健康な人であれば5~60代の人でも可能なんですよね。
運動したことないような人であっても、五体満足で病気とかなければ、走れるようになる。
でも、その気になるかどうか。
松山に居た時、フルマラソン走っている50代の女性がいて、昔から走るの好きだったのかな?と思ったら、全然そんなことなくて。
この2~3年で走るようになったと。
きっかけを聞いたら、愛媛マラソンの沿道で応援をしていて、何気なく旦那さんに、
「フルマラソンって走ったらどんな気持ちになるんだろうね?」
って聞いたら
「お前には無理だ」
って言われたそうなんです。
そこで、カチンときてスイッチが入って、少しずつランニングして、距離を伸ばして、マラソンにはまってしまったそう。
あの時、そうやって旦那さんにバカにされなかったら、きっとやる気になってなかったって。
あなたなら出来る!みたいに言われるよりも、無理無理って言われたほうが、人の心に火をつけることもあるんだなぁって思いました。
身体って、生活習慣の結果なんですよね。
痩せるような習慣があれば痩せるし、筋肉がつくような習慣があればつくし、怪我をするような使い方をすれば怪我をするし。
だから、身体は変わるんです。
でも、身体を変えるには習慣を変える必要がある。
やれば出来るけど、やる気になるかどうかが問題。
私は、整体をやりながら、寝たきりになる人を減らしたいと思ったんです。
みんなピンピンコロリがいいよねと。
でも、デイケアの介護施設に行って、施術をしているときに思ったんです。
「痛みを克服してまでやりたいことがこの人たちにはなくなっている」
って思ったんです。
年を取ると、身体のあちこち痛くなるけど、それ以上にやる気が無くなっている。
なんでかって言うと、一緒に出掛ける友達に先立たれているとか、家族に勝手に出歩かないでとクギを刺されているとか。
趣味もない、周りに親しい友達もいない、行きたいところも特にない。
そんな状態で、痛みと向き合って乗り越えていきましょうって言っても、もう響かないんですよね。
だから、私はもっと早い段階の人に、痛みを乗り越えてもらわなきゃって思ったんです。
50代60代で、趣味をやっている人とか。
痛みで出来なくなったら、趣味を無くすし、趣味友達と疎遠になるし、出歩かなくなるし、モチベーションが下がる。
出歩くのが億劫になり始めると危険。
だから趣味を諦めたらダメですよと言うのです。
やる気にさせるのは大変だけど、やる気があるのなら、どうにか出来るはずと。
人は誰かに何かを強制されるとやる気をなくすけど、自分が好奇心を持ってたり、意欲があれば活力が湧いてくるものです。
他人には人を変えられないけど、自分が素直になって、自分のやりたいことに気付けば、生命力や回復力はみなぎって来るんです。
読書が好きな人は、ほっといても読書をするし、車が好きな人は車の知識は苦も無く入っていく。
興味のない人に車の話をしても、記憶に残らないですよね。
自分の好きなことは自分にしか分からないのだから、みんなに自分らしく生きて欲しいと私は願うのです。