思考が現実を作るという説
思考が現実をつくるというお話をすると、スピリチュアル的になるので受け付けない人が出て来そうですね。
思考が現実をつくるというのは、引き寄せの法則などと呼ぶものなので、にわかに信じがたい話ではあると思います。
例えで言えば、イライラしていると、イライラする現象を引き寄せると。
レストランで食事をしているときに、ウエイトレスに水をこぼされるとか、
急いでいるのに、交通事故渋滞に巻き込まれるなど。
何か事が起こって、それによって怒るというよりも、感情がそうだから現象を引き寄せるという話。
運が悪いで済ませてしまいやすいけど、やたら何かが起こる場合は、本人が引き寄せているのではないかということです。
なぜその話題を書いたかというと、健康についても重要だからです。
プラセボという言葉があります。
プラセボというのは、偽薬効果のことです。
薬の効果は無いモノでも、効くと信じて飲めば、効果を感じることがあるのです。
思い込みでも体調が良くなる。
その逆の効果としてノセボというのもあります。
体調が悪くないのに、「顔色悪いですよ?大丈夫ですか?」と何人もの人に言われると、具合が悪くなってしまうなど。
だから、自分は健康だと思っていると健康になりやすく、自分は病弱だと思っていると病弱になりやすい。
歳を取ったと思っていると、歳を取ったと思える現象が起きやすく、自分は若いと思っていると、周りに比べて若くいられるなど。
その理論で言うと、施術を受けている人でも、効果の出やすい出にくいも影響があるのです。
10あった痛みが、5になった時に、
「大分良くなった」
という人もいれば、
「まだ痛い」
という人もいるのです。
痛いのを痛くないように思えということではないのですが、どちらに注目するのかという事。
10の痛みが5になったということは、以前は痛かった動きが痛くなくなっているとか、痛みが軽くなっているという事です。
そこに意識がいけば良くなっていると表現できるのです。
でも、まだ痛いことにばかり意識がいけば、まだ痛いという表現になって、治っていないということになるのです。
私は施術で、どういう動作が痛いか、把握してくださいと言います。
正確に把握していれば、「あの動作痛み出なくなったなぁ」と実感しやすいのです。
そして残っている動作も、そのうち「あ、この動きも平気になってる」と実感しやすいのです。
まだ痛いまだ痛いと確認するのもいいけど、これは良くなっていると良い変化に目を向けられるようになると、治る力が発揮されやすいのです。
残っている痛みを無視しましょうではなく、良くなっている部分にもフォーカスしましょう。
痛みが残っていても、「良くなってる」と思うことは出来るのです。
0か100かではないのです。
患者さんを見ながら、私が思うことですが、若い人が良くなるのが早いのは、変な思い込みが無く素直というのもあるのかなと思うのです。
痛みが激変したら素直に、これ痛みの原因は筋肉なんだと思えるのではないかと。
年齢を重ねて色々な経験をすると、思い込みが強くなったりするので、軟骨が削れると痛みが出るとか、損傷した組織は痛むという思い込みが強くなります。
痛いという感覚で、損傷した部位をイメージしすぎると、まだ痛いのは損傷しているせいなのではないか?と疑うのです。
そうすると、現実の痛みがより強い痛みに感じてしまって、「やっぱり筋肉では治らないのではないか?」と思ってしまうのです。
その結果、施術を受けたけど良くならないという現実を引き寄せてしまうこともあるのかなと。
他責で生きている人は、風邪をひいたら誰かにもらったなどと思います。
自分の人生は自分で作っているという感覚があれば、自分が変われば人生は変わるのです。
病気だって、自分の身体が作ったものなんですよね。
怪我だって、自分で引き寄せたもの。
何かの気付きがあれば、怪我は乗り越えられるものだし、病気も乗り越えられたりするのです。
大病を患った人で、奇跡の生還をしているような人は、生き方をがらりと変えた人が多いのです。
だから、私は病気やケガの克服をしたいという場合、自分の考え方の癖を変えるということにもチャレンジしてもらいたいなと思うのです。
健康というのは自己完結の世界ですからね。
自分で食べて、自分で過ごした結果が身体です。
その体の結果を引き受けられるのは本人だけです。
病院を信じて治療を受けた場合も、その結果を引き受けるのは本人だけです。
だから、健康になりたければ「私は健康です」と思ったほうがいいのです。
痛みを克服したければ、「良くなってきた」と思ったほうがいいのです。
世の中、サービスや物を売りたければ、人を不安にしたほうが売れたりします。
そういう情報に踊らされないでいて欲しいと思うのです。
この本も、考え方の癖を取るための本です。
腰痛もちの人に勧める本ですが、腰痛に限らず他の痛みでも効果があったりするのです。
この本の参考文献には、哲学書や医学書と共に、引き寄せの法則の本も含まれているのです。