肩こりは噛みしめが原因?!
テレビなどで取りあげられて、患者さんにもたまに聞かれることがあったのですが、肩こりの原因が噛みしめる癖にあるというものです。
私なりに思うことは、噛みしめるのは原因ではなく結果です。
噛みしめる癖があるという事ですが、何で噛みしめてしまうかという事です。
噛みしめ癖が無い人でも、噛みしめをしてしまう時を例に出してみます。
ものすごい寒いとこにいたら、無意識に噛みしめてしまいませんか?
で、噛みしめてるから離してくださいと言われても、意識してる時には離せるけど、無意識にまた噛みしめます。
つまり、何が言いたいかと言うと、噛みしめるのは原因ではなく結果です。
体が緊張すると無意識に噛みしめます。
体が緊張しているときは、血流が悪くなるので、肩もこります。
「噛みしめめ、お前が原因か!この野郎!」と思った所で何も解決しないのです。
だって緊張したときに現れるサインの一つですから。
原因ではありません。
でも、肩こりより先に自覚できるのであれば、 「あっ、今緊張してるんだな、ちょっと息を抜こう」 と思う為のサインになります。
大事なことは、緊張する環境があることを自覚することです。
そして、その為に出来ることをするだけです。
噛みしめ癖がある人に、噛みしめに気付いたら、歯を少し浮かすという対処方法がテレビで紹介されてたようですが、私はあまり意味ないのかなと思ってしまいます。
それよりは、もう一つの対処方法として紹介されていた、「ふーっと息を吐く」と言うのがあったのですが、それは効果的じゃないかと私も思います。
息を吐くというのは、自律神経の緊張を取る為に大事なことです。
鼻から吸って口から、時間をかけて息を吐ききるというのを何度か続けていると、リラックスしてくるのです。
自分に出来る方法で緊張を取っていくという地道な方法が確実なことだと思います。
これを食べるだけダイエット!とか○○をするだけで××になれる!
などと言うものは、流行ります。シンプルですから。
でも、流行っては廃れ、流行っては廃れを繰り返しています。
肩こりや腰痛、その他の体調不良の原因は、精神的ストレスや肉体的ストレスによって体が緊張し→自律神経が緊張し→血流が悪くなることで起ります。
それを踏まえた上で、出来ることを患者さんと一緒に考えて、緊張を取れるようにお手伝いさせていただくのです。
私は体の仕組みを考えた上でいきつく、確実なものを、地道にでも対処していく方法を学んでいきたいと思います。
上の写真は、寒い所をイメージしてもらおうと思って載せました。 白い雪の上にバフッとやってみたくてやったけど、顔までは行けなかったと言う写真です。