リスクを避けた結果
足腰の弱ったお年寄りを転ばせないために、どうしたら良いか?
立ち上がらせなければ良い、歩き回らせなければ良い。
めちゃくちゃな話だなと思うかもしれないけど、現実に起こってる話。
死なせないため
怪我をさせないため
同じ理屈で、自由を奪うんだ。
高齢になってきた時、足腰が弱るのは、足腰の弱る生活をしてるからだ。
そうなる理由の一つが、「心配だから」と、家族があれこれ楽しみを奪っていくから。
楽しみを奪われ尽くしたお年寄りに、トレーニングで体を鍛えてもらおうなんて、成功するわけがない。
介護施設にお邪魔した時、痛感したんです。
この状態になってから、伝えてもダメだと。
趣味のある人が、怪我や不調によって、その趣味を諦めようとしてる。
その時に私が声をかけられるかどうかだ。
医学の世界は、体が痛いというと、すぐに体の構造に問題を求める。
それは多くの場合、間違いだ。
本当は筋肉を適切にケアしてやれば痛みはなくなる。
ケアをして痛くなく動かせる状態にしてから、動けるように体を作り直してやれば、痛める前と同じように動けるようになるモノだ。
お年寄りだって希望さえあれば、体は鍛えれば動くようになる。
もうダメだと思わされすぎてる。
人は守れば守るほど弱くなる。
バリアフリーという考え方も必要なこともある。
でも、バリアフリーが人を弱くもする。
もう頑張れないという人は、バリアフリーで守ってあげたら良い。
じわじわと弱っていくけど仕方がない。
でも、弱ってると思ってなくて、動く気満々の人なら、「歳なんだから」と足を引っ張るようなことをしてはいけない。
人生は自己責任。
たとえ家族であったとしても、協力したり支えることはあっても、支配してはいけない。