運動前のストレッチ
運動前に入念にストレッチをしているという人を見ていると、「いや、ちょっと待ってください!」と言いたくなることがあります。
運動前にストレッチをするというのは、やりたくてやってると言うよりは、ケガの予防とか、パフォーマンスを上げるためにやろうとするので、いい心がけだと思うのですが、実は効果が無いという事が分かっているのです。
効果が無いというより、実は逆効果なんです。
何でもかんでも常識を否定していると思われるくらい、色々否定してますが、本当にそうなんですから仕方がないのです。
研究機関が比較試験をした場合にストレッチをしたことによって、パフォーマンスが下がることがはっきりしているのです。
運動前にストレッチが良くないと言っても、静的ストレッチがダメなんです。
いわゆるじっと止めて筋肉を伸ばすストレッチです。
これを運動前にやると、筋肉が伸ばされて緩んでしまい、瞬発力が無くなり、筋力自体も低下してしまうのです。
筋肉の働きは縮むことですから、縮みにくくなるのです。
本来運動前にやった方がいいのは、動的ストレッチです。体に血を通わせる為です。
例えば軽いジョギングとか屈伸・伸脚とか、手足をぶらぶらさせたり、筋肉が伸び縮みを繰り返すような運動です。
筋肉の伸び縮みにより、血液が通うのです。
屈伸伸脚も、じっと止めるようにすると静的ストレッチになるので逆効果になります。繰り返して動いてください。
筋肉に血が通うことで動く準備が出来るし、効果的に筋肉を使えるのです。
もちろんケガを予防する意味でも血が通っていることが大切です。
これからは運動をするときに、けがの予防、パフォーマンスの向上をさせたいという場合は、ストレッチではなく、軽いランニングで体を温めるとか、屈伸伸脚など筋肉の伸び縮みを意識してください。
しかし、柔軟性を高めるためには、じっと止めて伸ばすストレッチが大切です。
これもできれば伸ばすのを意識するより、伸ばしたい筋肉の反対側の筋肉を縮める意識をするとより良いようです。
運動後には静的ストレッチの効果もあるので、目的に合わせたストレッチが大切なのです。