アイシングは回復を遅らせる
ようやくエビデンスが出たようです。
以前から私はアイシングは回復を遅らせるのではないか、と言っていました。
それは体の仕組みを考えた場合、炎症は体の修復活動で起こる現象なので、炎症を抑えるというのは回復を抑えることでもある、と考えていたのです。
しかし、以前はアイシングはしたほうがいいという意見ばかりで、異論を唱える人はほとんどいませんでした。
エビデンスは?と聞かれても、エビデンスはありません、としか答えられなかったのです。
医学の世界の不都合な真実として、論文というのは、何かの治療法や薬を売りたい場合に、その方法が優れていると思えるような結果が出るように研究されます。
研究にはお金がかかるので、そのお金を回収できるようなものでなければ、研究さえされないのです。
ようするに、お金を生まないならば研究する価値ナシなのです。
アイシングするか、しないか。
するとなれば、商品やサービスとして、お金を生む。
だけど、しなくてもいい、しないほうがいいとなると、そこにお金を稼ぐツールは無くなるのです。
そんな背景があるから、今回このような論文を出してくれたのは素晴らしいことだと思います。
今まで、エビデンスもハッキリしていなかったのに、ずっとアイシングは正義だったのです。
RICE処置と言って、怪我をしたら、安静、アイシング、圧迫、挙上をしなさいと学ぶことになっていたのです。
身体の原理原則、仕組みを考えると、西洋医学は対症療法が基本になっていて、回復を阻害することが多い。
熱を出して、体が免疫の働きやすい環境を作ろうとしているのに、解熱剤を出したりします。
身体に入った異物を早急に出すために、下痢が起こるのに、下痢止めを出したりするのです。
そんな意味で、今回のアイシングは回復を遅らせるという論文は、常識を覆すきっかけになることを期待します。