気のゆるみ
整体の仕事はお客さんの気をいかにゆるめるか。
今は私は手首の痛みを専門にしているので、気をゆるめるとかはあまり表現していません。
でも、一般的な整体に来る人の悩みは、不定愁訴が大半です。
不定愁訴というのは、原因のはっきりしないなんとなく調子が悪いというもの。
肩こりや腰痛も含まれますし、イライラ、不眠症、めまい、ふらつき、食欲不振、のぼせ等々
不定愁訴は、自律神経の乱れから起こるのです。
それを正常化する近道は、気をゆるめることなのです。
疲れているのに、疲れているとすら感じないのは、気を張っているから。
嫌だと思っているのに嫌だと感じないで済むのは、気を張っているから。
頑張っているのに、大したことないと思っているのは、気を張っているから。
だから、無理出来ちゃうのです。
そして、身体がSOS出しているのが、体調不良なのです。
仕事を頑張って、ようやく連休になったと思ったら風邪をひく。
風邪をひくことで、身体はゆるもうとするのです。
無理している人に、無理するのをやめてほしいから、無理が効かないように肩こりを辛くしたり、腰痛になったりして足を引っ張るのです。
無理な生き方を続けると、大病になったりする。
だから、そうなる前にあれこれ不調が出るのです。
大病になって、気付いてゆるむことが出来れば、奇跡的な回復を見せたりする。
大病になっても気付かなければ、今世では十分頑張ったということで、もう無理しなくていいように、神様からのレフェリーストップがかかるのです。
この世からの卒業。
気が緩んで何が悪い。
気を張り続けるほうが無理がある。
自然界の法則とか、自然との調和とか、そういったものに対する軽視が今の世の中の問題の本質のように思えてならない。
我慢の先にあるものは、ゆとりある幸せの生活。
よりも、我慢の先にあるのはまた別の我慢であることが多い。
ここまで我慢したんだから、今さら方向を変えるのはもったいない。
「今までの努力が無駄になるのが嫌」
と思ったら、その後はさらなる我慢が続くだけ。
無駄な我慢や、無駄な努力や、無駄な気遣いやら、どんどんやめていったほうが人間的に楽になる。
人間、歳を取ると丸くなるという。
それはこうではなくてはいけない!
という狭い価値観、狭い視野から、これも良しが増えていくから。
ある種、頑張っても無理だから受け入れるともいえる。
頑張ることを諦めて、受け入れるようになるから、人にも優しくなる。
自分を許せず、人を許すことなんかできない。
気をゆるめるって大事。