空気を読む人たち
昔働いていた職場の話。
接客業をしていて、お客さんが来てから、店長が爪切りを始めた。
爪切りをするのは悪いことではないけれど、お客さんに聞かせないほうがいい雑音です。
なので、店長にお客さんが帰った後に、
「爪切りとかは出来るだけお客さんに音を聞かせないように配慮したほうがいいんじゃないですか?」
と、忠告をした。
そしたら、
「え?そんなことみんな気にしないでしょう?島本君が神経質なだけじゃない?」
と言われた。
いやいや、店長は気にしないかもしれないけど、普通は気にするし、百歩譲って気にならないとしても、わざわざお客さんが来てから爪切りをしなくてもいいと思うと。
どうしても、気になって切らないといけないのであれば、ドアを隔てた、別の部屋に行って、音を最小限にする努力をするべきではないか?と食い下がって注意を促した。
その時店長と私以外に二人スタッフがいたので、その二人にも聞いてみた。
「爪切りの音はお客さんに聞かせるべきではないですよね?」
と。
その結果二人とも、気にしないから、別にいいんじゃないか?ということで、私一人が神経質で気にしすぎだということになりました。
納得いかないと思いつつも、歳月が過ぎ、その時のスタッフと話していたら、
「お客さんの接客中に、物音立てるのはよくないよね」
と言っていたので、
「あの時爪切り気にしないって言ってたじゃない?!」
と言ったら、
「あの場では、空気を読んで店長に忖度した」
とそうです。
そんなに店長が厳しい人で、忖度しないと空気が悪くなるわけではないと思っていましたが、忖度するんですね。
みんなが黒と言っていたら、白だと思っても、周りにあわせて黒という人が多いのでしょうね。
これって、日本人らしいところなのかな?と私は思ったりする。
もめ事になりそうな空気なら、もめごとが起こらないように忖度すると。
私は、そういう空気の読み方が好きじゃない。
おかしいものをおかしいって言わなかったら、その後も嘘をつき続けないといけなくなる。
後になって意見が変わることはあるかもしれないけど、その時そう思ったなら、嘘はつきたくない。
多くの日本人は揉めないように立ち回るのでしょう。
私は、そのように立ち回ることが出来ない。
だから、時に揉める。
無意味なことは好きじゃない。
無駄なことや間違ったことをやり続けるのは苦痛だ。
正しいか、正しくないかより、楽しいかどうかの方が大事だというのも分かる。
それでも、長期的に見た場合、嘘をつくのは損だと思うから、嘘はつかない。
言い方を気をつけるとかはするけど。
こういうこだわるところ辺り、今の時代の子供として育っていたら、発達障害と言われたのだろうなと思う。
文章で書くと、こいつヤバイやつかな?と思われるかもしれませんが、それほどではありません。
当時の店長とも仲良くしているし、当時のスタッフとも仲良くしています。
笑い話として、話したネタです。
昔のことなのに、掘り返してネタにすると根に持っているみたいに言われるけど、根に持っているわけではない。
昔から私はおかしいやつ扱いされてきたなという、私の履歴書です。