日々の嬉しい瞬間
毎日いろんな関節の痛みの相談に乗っているんだけど、嬉しい瞬間がある。
施術が効いて、痛みが軽減してびっくりされるというのも、楽しい瞬間ではある。
でも、それってまだ良くなっているわけではないんですよね。
変化を感じてもらっただけ。
やっぱり嬉しいのは、ちゃんと痛みがなくなっていくのを実感してもらったとき。
私が施術をして効くのは当たり前。
問題はその人がケアが出来るかどうか。
自己ケアが分からないと言っていた人が、何かのヒントがきっかけになって、
「分かった!」
となるとき、一番嬉しい気持ちになる。
もちろん、その「分かった!」が、
「分かった気がしただけ」
の可能性も否定できないんだけど、とりあえず自分では上手くケアが出来ないと思って暗い表情だったのが、希望に満ちた表情になる。
良くなるかならないかというのは、身体が勝手にやってくれること。
なんだけど、良くなると思えるかどうかが一番大事なこと。
幸せって、気持ちが上がることなんだと思うんですよね。
何かが出来るから幸せというより、出来なかったことが出来るようになったことが幸せ。
自転車に乗れる人にとって、自転車に乗っているという事実は、日常のただのワンシーンであって、幸せだとはなかなか思えない。
でも、自転車に乗れなかった子供が、乗れるようになった。
その乗れるようになった瞬間というのは、本人も幸せだし、それを応援していた親も幸せなんだと思う。
痛みって無くなってしまったら、ただの健康体なんです。
痛みがなくなって普通に日常が遅れるようになったら、あまりみんな幸せは感じない。
でも、日常が送れなかった人が、痛みなく日常を送れるようになる瞬間は幸せが感じられる。
だから、その希望の光を見た瞬間に立ち会えることは幸せなのです。