靱帯の働きについて
先日バドミントンをしてるときある方から質問をされました。
十字靱帯が切れたらやっぱり歩いたり動かしたりできなくなるもの?と
靱帯損傷ってどういうものなのか、一般の人にはなかなか分からないですよね。
靱帯って、骨と骨をつないで関節が異常に動かないように止めてる鎖みたいなものです。
関節の可動域の限界まで動かさない限り、靱帯が影響することはありません。
例えば、ライオンを間近で見られるイベントがあるとします。
ライオンには首輪がついていて、強力な鎖がついているとしましょう。
5mの鎖がついている場合、その鎖の限界までライオンが動けるわけです。
半径5mの範囲内でライオンは自由に動けます。
鎖がもし切れかかっていても、5m以内でライオンが動いている間は影響しません。
が、5mを超えてライオンが動いた場合、鎖が切れてしまえばそれ以上に動けてしまうため危険です。
靱帯が伸びてるとか、切れてるとかで問題が起こるのは関節の可動域の限界になった時だけです。
だから、異常な可動域があるとか、関節がぐらぐらして不安定と言う場合、靱帯の問題がある可能性もあります。
でも、正常な可動域で靱帯の影響が出るというのは、本当なのかあやしいものです。
そもそも、靱帯は切れてしまった場合、感覚のない単なる繊維組織になります。
爪とか切っても痛くないですよね。
だから、切れた靱帯がずっと痛むというのはおかしいのです。
動きが関係なく痛むとしたら、脳が異常な痛みを検知しているとなるし、
動かして痛むとしたら筋肉の問題です。
だって、靱帯は切れてしまえば宙ぶらりんの、単なるヒモみたいなもんでしょう。
靱帯は切れてしばらくは、それ所以の痛みが発生するかもしれません。
でも一・二週間以上経過した靱帯が痛み続けるとは考えにくいのです。
理屈で考えると、靱帯損傷で痛みが出るというのは無理があるのです。
しかし、医学の世界では教科書にそう書かれていれば、そうなのだとみんな信じているのです。
異論は認めないのです。